緊縮VS反緊縮
三橋TV第135回【ドケチではなく太っ腹な国家を目指そうぜ!】
前回に引き続き、この画像を用いながら考えていきます。
冒頭の話にもある通り、現在の日本では右上の緊縮保守派が圧倒的に強いです。
自民党がここに位置しており、お金も権力も持っているので、強引にゴリゴリと構造改革や規制緩和を推し進めることが出来てしまう。
しかし、三橋先生は数としては反緊縮の方が多いといいます。
農協、土木会社、公務員、電力会社、中小企業の社長など、今あげた人たちは緊縮保守派の政策によってマイナスの影響を受けた人たちです。
そのため彼らがまとまって反緊縮を訴えることができれば、民主主義の日本では緊縮を打倒することが可能なはずなのです。
そして池戸さんは「国の借金」や「国債を発行し続けると大変なことになる」といったメディアや官僚を鵜呑みにしてしまって、なんとなく国債発行はいけないことで緊縮財政をすべきであると考えてしまっている人たちに正しい知識を教えて反緊縮派に取り込むことが必要であると述べています。
ただ、そこで難しいのが国債発行して大丈夫、借金を増やしても大丈夫、という考え方が胡散臭いと思われてしまう点です。どうしても、節約をすることは良いことであるという価値観から転換することが難しいようです。そもそも国家と家計を一緒にして考えてしまうことが問題なのですが、緊縮派はメディアを持っており、自分たちのいいように情報を操作出来てしまいます。そのため、多くの国民は国家も家計と同じように節約すことが大切と信じ込んでしまいます。
もう一つ、メディアを簡単に信じてしまうという点とも繋がりますが、権威主義的なところです。官僚や東大の経済学者などの偉いさんが言っているのだから、といって情報を信じてしまうところがあります。経済や政治ってなかなか難しい問題なので、権威主義的になってしまうのも仕方ないなと思う部分もありますが、やはり情報を鵜呑みにしないことは大切なことであると改めて認識されられます。
まずは、反緊縮派が一団となって、少なくとも反緊縮の保守派でまとまる、リベラル派でまとまる、そこでようやく緊縮派と戦えるようになります。
海外(特に欧米)では、移民問題が日本よりも深刻なので、反緊縮派が少しずつ台頭してきています。日本も海外のように移民問題でボロボロになるのが先か、それとも反緊縮派が台頭して正しい政策を行い、ボロボロになる前に食い止めることができるのか。その瀬戸際に立たされているといえるでしょう。