Salvation~世を治め民を救う~

読書感想文を主に書いています。政治・経済やメンタルなど健康に関するもの、小説などを取り上げることが多いです。

『自民党の消滅』レビュー

本日は三橋貴明著『自民党の消滅』のレビューを書いていこうと思います。

 

私の知らないようなことがたくさんあってとても学びが多く、面白かったです。

 

自民党の消滅』とはいうものの…

タイトルだけを見ると、自民党について多くのことが書かれていると一見思ってしまいそうですが、自民党について書かれているのは最初と最後の方のみです。

 

この本では、「権利」「共同体」「国家」「ナショナリズム」「民主制」「皇統」「歴史」などがさまざまなテーマがありました。そして今の日本のままではナショナリズムが失われ、国家が衰退していき、民主制が崩壊していき、自民党といった政党が必要なくなってしまうのではないか、というものでした。

 

つまり、自民党がどうこうの話ではなく、国家としてこのままではいけないという警鐘を鳴らしているような本となっています。

 

国家という共同体

 

人々は社会あるいは国家という共同体が「システム」として保有する生産諸力に「すがる」形で生きているのです。この現実を、私たちは知る必要があります。

自民党の消滅』p.139

 

私たちは一人で生きていくことはできません。一人で生きようと思えば、食料を調達して、衣服を作り、住居を建設し、とさまざまに活動する必要があります。

 

そういった生存のために必要な仕事を、共同体のなかで分散し、専門的に行うことで生産の効率が上がり、さらに高度なものを生産することが出来るようになります。

 

国家という共同体が私たちの生活を守ってくれているのであり、豊かにしていってくれるというわけです。

 

しかし、日本では国家が破壊されるような動きが続いています。

 

失われつつあるナショナリズム

日本では大東亜戦争後、GHQの検閲によって歴史が歪められてしまいました。自虐史観と言われるものもその一つであると思います。

 

さらには、古代史まで歪められ日本人のルーツや日本の建国史について誤った学説が一般化してしまっているようです。

 

結果、日本人はナショナリズム愛国心といった言葉に嫌悪感を示す人が増えてしまいました。そこに都合よくグローバリズムが乗っかってきて日本人であるというアイデンティティのようなものもどんどんと失われ、私たちは自ら国家という共同体を崩壊させていってしまっているのです。

 

国家の破壊

 

私は、日本の民主制の基盤たるナショナリズムには、三つの柱があると考えています。すなわち、

●日本国民

●日本語

●皇統

の三つです。

自民党の消滅』p.315-316

 

国家として日本国民を守ること、日本語を守ること、そして過去二千年間続く皇統を守ることが重要です。しかし、政府は自らこの三つを攻撃している状態にあるといいます。

 

日本国民は移民の受け入れによって攻撃されています。移民という安い労働力を受け入れてしまうと、日本人は移民に仕事を奪われてしまうことが予測されます。実際に欧州ではそういったことが起きて問題となっています。

 

日本語は英語教育の早期化によって攻撃されています。グローバルに活躍する人材はかっこよく映るかもしれませんが、みんながみんなグローバルに活躍する必要はありません。日本国内で英語を公用化している企業もありますが、日本人が日本で働くのになぜ英語を話せる必要があるのか。英語を話せるエリートと英語を話せない庶民という分断を招く恐れがあります。

 

最後に皇統については、女系天皇(非・男系天皇)の容認という議論をすることで攻撃されています。女系天皇を認めてしまうと、一般男性でも皇統に属することが出来てしまいます。一般男性が日本人であればまだマシですが、外国人の可能性もあります。さらに今まで二千年間もの間続いてきた伝統を破壊してしまうことになります。果たしてそんな事態をひきおこしてしまっていいのでしょうか。

 

まとめ

一度読んだだけでは完全には理解できず、中途半端なレビューとなってしまいました。国家というものの重要性やそれが失われる危険性が増している日本の現状、そういったことに関心を向けて、よりよい日本のために一人一人が行動するきっかけとなればと思います。

 

正しい国家観を取り戻すことを祈ります。

 

 

自民党の消滅

自民党の消滅