Salvation~世を治め民を救う~

読書感想文を主に書いています。政治・経済やメンタルなど健康に関するもの、小説などを取り上げることが多いです。

子どもの貧困について考える

本日はこちらのニュース。

 

www.nikkei.com

 

厚生労働省が17日公表した2019年国民生活基礎調査によると、中間的な所得の半分に満たない家庭で暮らす18歳未満の割合「子どもの貧困率」は、18年時点で13.5%だった。前回15年の13.9%から大きな改善は見られず、依然として子どもの7人に1人が貧困状態にある。 

 

3年経って0.4ポイントしか改善していないのが残念なところですね。

 

所得が低い人を支える政策というのは直接の現金給付や教育の無償化にあると思います。教育の無償化という点では、幼児教育の無償化が2019年10月から始まり、2020年4月から私立高校の無償化、高等教育(大学、専門)の無償化となっていますので以前よりはマシになっているのかなという印象です。

 

貧困改善のための政策を行っている一方で、安倍政権での2度の消費税増税を日本経済に大きなダメージを与えました。幼児教育の無償化のための財源とも言われたりしますが、そもそも増税して財源を賄おうとしなくても政府は国債発行によって財源を賄えます。さらに消費税は所得の低い人ほど負担が大きくなりますから、貧困を悪化させる大きな要因にもなっていたのではないでしょうか。

 

子どもの貧困の解決には政府の支援が欠かせないと思います。教育の無償化はもちろんですし直接の現金給付も必要でしょう。財源に問題がない以上はお金をどんどんと配って貧困生活から抜け出せるようにするべきでしょう。

 

子どもの貧困の問題で私が心配に思うのは子どもの心の問題です。親が働いてばかりで家族の時間を持てなかったり、生活苦から子どもに強く当たってしまう親がいたりするのではないでしょうか。そのような家庭で育った子どもが親の愛情をしっかりと受けて育つことができるのかというのは疑問に思います。

 

また、子どもが何かやりたい、例えばサッカー部に入りたいと思っても部費やサッカー用具などを買いそろえるお金が足りないと諦めるしかありません。自分のやりたいこと、したいことができず、諦めることを覚えて生きていくようになってしまうこともあるのではないでしょうか。

 

そこからでも這い上がって、自力でお金を稼いで自分の夢を叶えていく、という方もいますし、そういった方にとっては逆境がよりエネルギーとなったのかもしれません。しかし、それをモデルにして全ての人に当てはめることはできません。努力すればなんとかなるというのは社会制度のゆがみを無視して個人に責任を押し付けているだけのように思います。

 

長期的なスパンで考えたときに貧困層をなくすためにも緩やかなインフレ状態を目指すべきですし、そのためにまずは消費税ゼロにすべきです。助け合う社会というのも理想的ですが、それが出来ないほどに一人一人が自分の生活でいっぱいいっぱいになっているのが現状と思います。

 

政治家の方には子どもの貧困に対して自分たちがこういった層を生み出している、自分たちが解決しなければならない問題だと認識していただいて、社会の繋がりといったものに頼るのではなく経済を活性化させることで根本的に貧困層が生まれないようにしてほしいなと思います。

 

貧困に喘ぐ家庭がなくなることを祈ります。