国民民主党の玉木代表がめちゃくちゃまともだと思う件
本日はこちらの記事。
国民民主党代表の玉木雄一郎氏が経済政策について書いています。
党の代表がインタビュー形式でもなく直接ネットに記事を上げるというのは過去にもあったことなのでしょうか。間に人がいない分とてもいいなぁと思います。
今回はここからいくつかピックアップして書いていこうと思います。
効率重視の「ジャストインタイム」から、備え重視の「ジャストインケース」へ
まずは行き過ぎたグローバリズムの見直しについて。
今回のコロナ禍によって、これまで利点とされていた選択と集中や効率化の弊害や弱点、すなわちグローバル資本主義のもとで進行してきた所得格差や社会の分断、そして地球温暖化などがあらわになった。
(中略)
だからこそ今、私たちは、「物質」や「資本」ではなく「命」や「人間」を最優先に考える社会に変えていかなくてはならない。
(中略)
いわば、平時において高度に効率性を重視する「ジャストインタイム」の社会から、有事のときに命や健康を守る備えが十分に確保されている「ジャストインケース」の社会への転換である。
その通りだと思います。
効率性ばかりを重視した結果、無駄なものはすぐに削減ということが至るところで行われています。
例えば、企業からしたら「生産性の低い社員」「コストの高い社員」はすべて無駄になります。
非正規労働者を増やしてコストを削減、同じ生産性ならよりコストの安い外国人労働者に頼る。
それにより実質賃金は低下し貧困層が増加し結婚できない車も買えない、そんな若者が至る所に溢れています。
他にも公共事業を無駄といって費用を削減、多くの土建屋が廃業に追い込まれました。
自然災害に対する脆弱性もあらわになってきています。
また、公務員を無駄だと叩いて公務員を削減。非正規労働者を増加。今回のような非常時に役所がパンクしてしまう、ということも起きています。
私たちは政治家や学者に煽られ何十年も無駄を叫び続けた結果、「無駄」と「余裕」をはき違え、非常時に役立つ「余裕」の部分まで削り自ら首を絞めてしまったわけです。
取り戻すべき3つのバランスとその処方箋
我々が失ってしまったものを取り戻すために3つのバランスの是正が必要と訴えています。
①グローバルとローカルのバランス
ここでは経済安全保障と食料安全保障について述べています。
経済安全保障の点では対中国についてこのように述べています。
早急に経済回復した中国などの他国や他国の影響下にある企業が、経済低迷で割安となった日本の企業やコア技術の買収を進めてくる可能性が高い。
これから弱った日本企業の買収が中国によって行われる可能性があります。
それに対して国家とし規制を強化し日本企業を守る必要があると述べています。
中国に関しては日本の土地が買収されている問題もあります。
日本を買う中国人 日本を売る日本人 - Salvation~世を治め民を救う~
国家として私たち国民の生活を守るための対策を立てて欲しいものです。
次に食料安全保障についてです。
安倍政権が推進してきた大規模化、集約化、そして輸出に偏重した農業政策を改め、まずは国内需要を満たすことと、農家と農地の維持に重点を置く農政に転換しなくてはならない。
安倍政権は食料安全保障について規制緩和を行いアメリカの農作物を大量に輸入し日本農家を破壊しようとしています。種苗法改正案について記事を書いたときにも述べた通り、日本の農家がこれまで積み上げてきたものを海外に売り払おうとしています。明らかな売国行為といえるでしょう。
「種苗法改正案」が国民の食料安全保障を脅かす - Salvation~世を治め民を救う~
②都会と地方のバランス
気候変動とコロナ後の世界においては、これまで利点とされていた集中・管理・効率重視は弱点になっていることが明らかになった。コロナ禍においては東京を中心とする都市部は感染症拡大に対する脆弱性を露呈し、病床稼働率を重視した効率経営は医療崩壊の危険性と隣り合わせであることも分かった。
地方創生を掲げながら東京一極集中化を推し進めてきた安倍政権。
コロナ禍もそうですし、首都直下型地震が来ることを考えれば都会から地方へと人の移動を促すことは必要不可欠といえるでしょう。
そのために玉木代表が掲げているのは「権限と財源の地方への移譲」と「公共事業」です。ここもかなり真っ当であると思います。
安倍政権下で地方交付税交付金を削減し、公共事業費も削減し続けてきたわけですから最低でももとに戻す。そして地方のインフラを整えることが必要と思います。
地方衰退化を進める政府 - Salvation~世を治め民を救う~
③富の所在のバランス
格差拡大が短期的には富裕層の利益になるとしても長期的見たときに社会の混乱を招き多くの人にとってマイナスとなってしまうことは『21世紀の資本』にも描かれていました。
映画『21世紀の資本』~歴史は繰り返される~ - Salvation~世を治め民を救う~
格差是正のためにさまざまな経済政策が議論されると思いますが個人的に一番重要と思ったところはこれです。
日本が財政破綻に陥ることはありえませんから財政再建の目標(PB黒字化目標)は破棄で構わないと思います。また財源に関しても新規国債発行し日銀に買い取らせることで何の問題も生じません。玉木代表にはこの点をもっと強烈に押し出していってほしいなと個人的には思います。
最後はこのように述べています。
今年、炎鵬関の動画「さぁ、ひっくり返そう」が話題になったが、コロナ後の時代を生き抜くためには、価値観や生活様式をはじめ当たり前だと信じ切ってきたものをひっくり返していかなくてはならないのだと思う。そして、私たち政治もその例外ではないことを忘れてはならない。
三橋貴明さんの令和のピボットでもある通り、根本的にひっくり返していく必要があります。絶望的な未来の中でもあがき続け、仲間を集め国民のために政治を行う政治家を選ばなければなりません。私たちは今、大きな転換点にいるのではないでしょうか。
まとめ
玉木代表の現状認識と政策提言を通して、安倍政権がこれまで行ってきたことを振り返ることになったのですがあまりにも酷いですね。冗談抜きで安倍政権が何もしない方が国民は豊かになっていたのではないかと思うレベルです。国民民主党はいまいち世間に認知されていないように思いますが、玉木代表は国民のために政治をしてくれる方だと思います。これからの玉木代表と国民民主党に期待しています。
玉木代表、国民民主党が支持される世論となることを祈ります。
PS.炎鵬関の動画「さぁ、ひっくり返そう」を知らなかったのですが、素晴らしい動画でしたので見たことのない方はぜひ見てみてください。