Salvation~世を治め民を救う~

読書感想文を主に書いています。政治・経済やメンタルなど健康に関するもの、小説などを取り上げることが多いです。

グローバリストの実態


三橋TV第130回【悪魔も怯えるグローバリストの悪辣さよ】

 

今回はグローバリストについて。

グローバルというと、国境を越えて、世界で活躍するみたいな華々しいイメージもありますが、実態はそんなことは全くないです。

 

グローバリストはよく、「今だけ、カネだけ、自分だけ」と揶揄されます。

彼らはグローバルに活躍するのが良いことだ、というレトリックを用いて

「今だけ」自分が生きている間だけ(将来のことなどどうでもいい)、

「カネだけ」お金がもらえるならなんでもする

「自分だけ」国民が貧困化しようが自分に得があるならOKという振る舞いを見せます。

 

三橋貴明先生はグローバリズムのトリニティ(三位一体)を主張しております。

グローバリズムを推し進めるには「自由貿易」「規制緩和」「緊縮財政」この3つが柱となるそうです。

 

自由貿易」によってヒト、モノ、カネの移動は自由になります。TPPや移民法などがその典型です。自由の反対には責任があると思うのですが、このようにどんどんと自由化していった先に出てくる責任を背負うのは政府ではなく私たち国民でしょう。

TPPによって安価な作物が入ってくると、農業に従事している人々は大打撃を受けます。農業に従事してない人は安く買えるからいいんではないかと思うかもしれませんが、自国の人が収入が減り、貧困化すれば彼らが消費者に回った時に必然的に消費は少なくなります。なので、回りまわって日本経済全体に影響を及ぼすのです。

また農業場合、食料安全保障ともかかわってきますので、外国に頼りすぎるのは非常時にどうするつもりなのか、という問題も出てきます。

 

そして「規制緩和」による民営化。小さな政府をめざすというものです。水やガスなどの生活インフラ、鉄道や空港などの交通インフラを民営化してしまっているのが問題です。人びとの生活に必要不可欠なもの(交通インフラは生産性にも大きく影響)はたとえ赤字が大きくても政府が供給するのが当たり前です。

田舎の鉄道など、儲けが少ない、赤字が多いからといって潰してしまっていいのでしょうか?その地域に住む人を見捨てることにはならないのでしょうか。しかし、民営化してしまうとそういったことが起きてしまう恐れがあるのです。

 

そしてこれらを推し進める根源にあるのが「緊縮財政」です。政府にはお金がない、借金が多い(一番残酷な勘違い)から農業を守ることもできないし、それよりも安価なものを海外から仕入れた方が政府の支出が減る。民営化することにより政府の負担はどんどんと小さくなります。お金さえあれば、政府が管轄しておけばいいのですが、それができないと思い込んでいる状況下なのです。

 

そして政府が力を小さくし、どんどんと切り捨てていくなかで、切り捨てられた人たちに対しては「自己責任」であると言い放つありさま…。グローバルに展開することすべてが悪とは思いたくないのですが、現在の日本で行われているグローバリズムは日本国民の犠牲の上に成り立っているということをしっかりと認識する必要があると思います。