Salvation~世を治め民を救う~

読書感想文を主に書いています。政治・経済やメンタルなど健康に関するもの、小説などを取り上げることが多いです。

財政破綻の大パニックを心配していることがヤバい

本日はこちらの記事。

 

dot.asahi.com

 

 新型コロナウイルスの対応で、国の借金にあたる国債の追加発行額が過去最大を記録した。小幡績慶應義塾大学大学院准教授は第2波が懸念されるなか、国の財政破綻に危機感を募らせる「ばらまき」ともとれる支援のあり方を見直すべきだという。AERA 2020年7月27日で掲載された記事から。 

 

地獄みたいなタイトルがつけられていますし、冒頭から目を疑うような文言がつらつらと。こういう知識のない方でも大学院の准教授が出来るというのはどうなんでしょうかね。慶応義塾大学は財政破綻論者で有名な土居丈朗氏もいらっしゃいますから人材の宝庫ですね(遠い目)。

 

「金をばらまき過ぎです。休業したらお金を支給するなんて、おかしいでしょう。社会を安全にして、みんなで安全に暮らしたいですよね。じゃあみんなで自粛できるところは自粛しましょうねって言うと、なぜ『金をよこせ』ってなるんですか。補償は何か悪いことをしたときに支払うべきものです」

 

「社会を安全にして、みんなで安全に暮らしたいですよね。」

 

これは全くその通りで、そこを目指すのであれば、感染拡大の恐れがあるお店や施設には休業してもらう必要がある。しかし、その人たちにも生活があるので、生活を優先して営業をしてしまうことがないように補償をするというのは非常に理に適った政策と思うのですが、何が気に食わないのでしょうか。

 

「無責任な政府もさすがに気付いたんじゃないでしょうか。4月には人類最大の危機のように大騒ぎしていましたが、ワクチンがない中で今後、これを何回繰り返すんだ、と。よく考えたら、出し続けたら破綻するよねっていう話になったのでしょう」

 

財政破綻がありえないというのはこのブログでも何度も申しているところですが、この人の頭の中では政府と家計がごっちゃになっており、家計はもちろん赤字が続けば立ち行かなくなりますが、通貨発行権がある政府ですら財政赤字が増えれば破綻すると思っているみたいですね。

 

daigaku-keisei.hatenablog.com

 

「日本が滅びるとすれば、感染症ではなく財政危機が原因でしょう。政府が倒産するだけなので、日本が焼け野原になったり、日本経済が破産したりするわけではありません。本当に必要なものだけを残して、最小限の社会保障で生きていく。政治の大盤振る舞いができなくなる。それだけのことです」 

 

ちょっと何言ってるか分かんない(サンドウィッチマン風)。

 

要は日本は財政破綻の危機があるのでこれ以上、財政支出ができない。だから必要なところに絞って財政出動して、別にみんなにとって必要でないものはこの機会になくしてしまおう。日本はこれ以上、経済成長もできないし、みんなで仲良く貧困化してそれなりに暮らそうよ、といった感じでしょうか。しかし実際には格差が拡大しておりますのでみんなの中に彼のような人は入っていないんでしょうけど。

 

財政破綻論はお金に制限があるという考えがベースなので、そのお金をどこに投じるかというのも必然的に限られてきます。さまざまに選別が行われ、今だけ、金だけ、自分だけ といったグローバリストが生き残る仕組みになっており、こんなことを続けていたら社会が壊れていくのは必然です。

 

彼が財務省からの要請で話しているのか、本気で財政破綻が怖いと思っているのかは分かりませんが、適当な嘘でたらめ、しかも国家を滅亡へと導くようなことを言うのはやめてほしいものです。

 

彼が路頭に迷い、政府の給付金を頼りに生きるしかないという立場に立ったとしても、同じようなことが言えるのでしょうか。それとも鼻からそういった状況には陥らないと高を括っているのでしょうか。いずれにせよ、同じ国民を見捨てるような発言が見受けられるのは悲しいです。

 

財政破綻論者の考えが変わることを祈ります。

 

PS.Amazonで彼の本を見ているとタイトルからしてヤバそうなのがありました。ゲテモノ好きの方は読んでみてください(笑)