税金の役割について~財源だけではありません~
今日は税金に関する話をしようと思います。
税金は政府が支出するための財源として集められているというのが一般的な認識かと思います。
もちろんそれも間違ってはいませんが、税金にはさまざまに役割があります。
では、税金はどういう目的で集められているのか?
それについて解説していこうと思います。
所得再分配~格差是正としての役割~
所得税を例に取り上げます。所得税は累進課税制度となっており、所得の多い人ほど税率が高くなる仕組みとなっています。
そして集めた税金を公共サービスなどに用いることで、格差を是正出来るようになっております。
では、なぜ格差是正が必要なのかというと、国民の分断を防ぐためです。
格差が広がってしまうと貧しい人は不満を持ち、裕福な人を憎むような気持ちが生まれてしまうのではないでしょうか。
それが行き過ぎると犯罪につながり、国民の安全が脅かされます。
実際に格差拡大と犯罪率だけでなくさまざまな社会問題に相関があることが証明されています。
(日本の劣化が止まらない、「所得格差」が人の心と社会を破壊する | 永田公彦 パリ発・ニッポンに一言! | ダイヤモンド・オンラインより)
日本は世界的に見ても格差の少ない国でした。
しかし近年は政府の政策、さまざまな構造改革や派遣労働者の解禁などにより格差は拡大してしまいました。
(まだ後日取り上げます)
民主主義を成り立たせるためにも格差は出来る限り少ない方がいいと考えます。
ビルトインスタビライザー~景気変動の抑制としての役割~
所得税、法人税ともにお金持ちほど稼げば稼ぐほど税金を取られるようになっています。これによって景気の変動を抑制することが出来ます。
具体的には景気が悪化すれば、税率も下がるので、税金の負担は減ります。
それによって消費を喚起し、デフレにならないようにすることができます。
逆に景気が良くなってくると税率が上がるので、税金の負担は増えます。
それによって消費を抑制し、インフレ率が高まりすぎるのを防ぐことができます。
ビルトインスタビライザーは埋め込まれた安定化装置と訳すことができます。
税金の徴収によって景気の変動を抑制、安定化させているのです。
政策目的達成~罰金としての役割~
最後に何か政策目的があるときに用いられるものです。
具体例をあげるとたばこ税がその典型かと思います。
たばこが人体に悪影響を及ぼすのは明らかとなっております。
そしてその影響はたばこを吸っている人だけでなく周りにいる人にも及びます。
なので政府としてはなるべくたばこを吸う人減らしたいという目的があり、たばこを買う人に罰金として税金をかけているわけです。
他にも企業に対して環境保護の目的から炭素税がかけられていたりもします。
まとめ
②ビルトインスタビライザー
③政策目的
この3つに分けて紹介しました。
税金は財源だけでなくさまざまな役割があることが分かっていただけかと思います。
ちなみに消費税は格差拡大、景気に左右されない、消費に対する罰金ですので、最悪の税金と言えると思います。
こういった税金の役割から見ても、消費税は狂っているということも分かっていただけらなと思います。
税金の役割について理解してくださる方が増えることを祈ります。