少子化の原因を探ってみよーという話
少し遅れましたが5/4は「こどもの日」ということでこちらのニュース。
総務省が「こどもの日」に合わせて4日発表した15歳未満の子どもの推計人口(4月1日現在)は、前年より20万人少ない1512万人で、39年連続の減少となった。比較可能な1950年以降、過去最少を更新。都道府県で子どもの人口が増えたのは東京のみで、少子化の進行が改めて鮮明になった。
少子化が進んでますよーということですね。
今日はなぜ少子化がこれほど進んでいるのか、その原因を印象論ではなく事実を基に探っていきます。
①出生数は減少傾向だが出生率は下がっていない
出生数は減少の一途を辿っていますが、合計特殊出生率の底は2005年。
そこからは緩やかに上昇傾向にあります。
なので、少子化の原因として女性が産む人数が減ったからというのは、昭和から見れば確かにそうですが、平成を見るとその限りではないといえるでしょう。
②結婚願望は高い水準を推移している
結婚しない人生も選択肢としてありなのでは、みたいな風潮を私はよく感じるのですが、実際は結婚願望のある方が圧倒的に多い状況が続いているとのこと。
となると、結婚はしたいけれど、結婚が出来ない状況にあるのではないか?と考えられます。
③結婚相手に求めることは性格と経済力
結婚相手に求めるものは男女ともに断トツで性格が1位。
(そりゃ、性格の合わない人と一緒に暮らすのは難しいですもんね)
そして2位からは男女差が明確に現れており、男性は恋愛感情が2位、女性は経済力が2位となっております。
この数十年で日本人の男女の性格がめちゃくちゃ合わなくなったみたいなことは考えにくいですよね。
そして日本が長期のデフレに陥っていることを考えると女性の求める経済力を男性が満たせてはいないのではないかと考えられます。
④日本人男性の年収は女性の求める年収を満たしていない
女性が結婚する際に性格の次に重視している経済力。
男性が女性の求める年収を満たせていないことがよく分かります。
そしてその分、男性は女性に自分の足りない分の年収を求めるようになってしまっている、ともいえるのではないでしょか。
こういった背景には長期のデフレ状態、そして非正規雇用の拡大によって不安定な雇用の中安い賃金で働く人が多くなったことが考えられます。
⑤日本人の年収は減っている
20代では97年には25%ほどいた300~399万円の年収層が17年には20%に減少。
30代では97年に500~699万円の年収層が一番多かったですが、17年には10%近くその層が減り、300~399万円が最大のボリュームゾーンに。
いかにこの20年で日本人の所得が減ったのかがよく分かります。
⑤結論
少子化の一番大きな原因は男性の収入が減ってしまい、女性の求める年収を満たせていないからと考えられます。
結婚をしたくても、年収が低くてできない、という方が増えていっているのでしょう。
保育園の無償化などの子育て支援ももちろん大切とは思いますし、無駄とはいいません。しかし、そもそも結婚が出来ない、それだけの経済力がない人が増えているにも関わらず、結婚後の子育て支援を行うことが有効な少子化対策かといわれると疑問です。
本当に少子化対策をしたのであれば、デフレ脱却を第一に掲げ、国家による財政支出を行い、経済成長によって国民を豊かにすること、と思います。
そうすれば、結婚数が自然と増えていき、それに伴い、出生数も増加していくでしょう。
政府が本当に有効な少子化対策を行い、結婚できない人が減ることを祈ります。