Salvation~世を治め民を救う~

読書感想文を主に書いています。政治・経済やメンタルなど健康に関するもの、小説などを取り上げることが多いです。

PB黒字化は政権の維持に必要なだけ

本日はこちらの記事。

 

toyokeizai.net

 

みんな大好き土居丈朗先生の記事。

 

基礎的財政収支黒字化、いわゆるプライマリーバランス(PB)黒字化をなんとしても維持したいようでして、その重要性について書かれています。

 

政権が基礎的財政収支黒字化という目標を放棄したとき、今の与党に終わりが近づいた証左となるだろう。また、次なる政権も基礎的財政収支黒字化のような目標を掲げられなければ、すぐさま政権は弱体化するに違いない。

 

これが結論となっているのですが、要は「政権の維持」のためにPB黒字化は必要といっているわけです。政権の目的は「政権の維持」ではなく、「国民の生活を豊かにする」ことだと思っています。「政権の維持」は「国民の生活を豊かにする」ための政策がどれだけ効果があったか、支持されたかの結果に過ぎないのでないでしょうか。

 

しかし、記事内で「国民の生活を豊かにする」というような話は全く出てきません。それどころか、「要求の選別」や「生殺与奪の権を政権が握る」といった言葉が出てきており、政府があくまで財政に対する話ですが、これによって救われる命と救われない命が出てくるわけです。

 

今回のコロナでは政府が保健所や病院のベット数を減らしてきたことによって、保健所はパンクし、感染者が増えればすぐに医療崩壊が危ぶまれるような状況にあります。これは政府が「医療への支出」という要求を選別したことによって、殺したことによって多くの国民の生活が危険に晒されているわけです。

 

さらには、豪雨災害などでもダムの建設、堤防の強化などの治水対策に対する支出を殺してきたことによって、家や車など財産を失った人、家族や友人を失ってしまった人を出してしまったわけです。

 

政府はPB黒字化によって国民を選別し、国民の生殺与奪の権を握っていることになるわけです。そして彼はそれが「政権の維持」のために重要なことであるから破棄してはいけないと述べているわけです。

 

彼がこのように主張するのは、財務省の飼い犬として懸命に生きていくためだと思いますが、かなり辛い状況に追い込まれていそうですね。

 

自分の間違いを認めて主張を転換したほうが、これ以上恥をさらさずに済むと思いますが、財務省を裏切るような行為は不可能なんでしょうかね。

 

PB黒字化目標が破棄されることを祈ります。