Salvation~世を治め民を救う~

読書感想文を主に書いています。政治・経済やメンタルなど健康に関するもの、小説などを取り上げることが多いです。

『やり抜く力 GRIT』レビュー

先日このようなツイートをしました。

 

 

アンジェラ・ダックワースさんの書いた『やり抜く力』が面白かったので紹介しようと思います。

 

 やり抜く力とは何か?

やり抜く力を端的に説明すると「情熱」「粘り強さ」です。

 

このように、みごとに結果を出した人たちの特徴は、「情熱」と「粘り強さ」をあわせ持っていることだった。つまり、「グリット」 (やり抜く力)が強かったのだ。(p.23)

 

「情熱」は目的に対するモチベーションと言い換えられると思います。

目的を立てる時には自分のためのものではなく、他者、社会に対するものである方がモチベーションを高く維持しやすいと書かれていました。

 

「粘り強さ」は失敗してもめげないことです。

ここではキャロルドゥエックさんの『マインドセット「やればできる!」の研究』についても触れられていました。

 

 

「粘り強い人」というのは失敗しても楽観的で「どのようにしたら成功するか」を常に考えて、失敗した自分を責めることはあまりないそうです。

結果だけをみて落胆するのではなく、結果を変えるための過程を重視するような考え方ですね。

 

一方、悲観的な人は失敗した際に「自分には才能がない」と思い、結果にフォーカスし過ぎてしまうところがあります。なので成功できることばかりを選択してしまいなかなか成長することができません。

 

本の中ではこのようにまとめられていました。

 

楽観主義者は自分の苦しみは一時的で特定の原因があると考えるが、悲観主義者は自分の苦しみを変えようがない原因のせいにして、自分にはどうすることもできないと考えてしまう。(p.233)

 

私は悲観主義的なので結果が出ないとすぐに落ち込んでしまう傾向があります…(笑)

 

やり抜く力を伸ばすには

やり抜く力を伸ばす方法としては「進歩経験」を得られる「課外活動」を「1年以上継続」して行うことが大切であると述べられていました。

 

やり抜く力がないと「1年以上継続」なんて無理じゃないかという人もいるかもしれませんが、本書ではこのように述べています。

 

青年期に何らかの活動を最後までやり通すことは、やり抜く力を要するとともに、やり抜く力を鍛えることにもなる(p.314)

 

「やり抜く力」が欲しければ「やり抜く力」が必要な活動をするしかないということですね。

まぁこれは何にも当てはまることでサッカーが上手くなりたいならサッカーするのが一番ですもんね。

 

まとめ

その他にも習慣化の大切さ、学習性無力感について、やり抜く力を伸ばす教育法などについて述べられており非常に面白かったです。

やり抜く力をはかるテストもあったので自身のやり抜く力がどれくらいあるのかを確認することもできます。

(ちなみに私はアメリカ人の下位20%程度のやり抜く力しかありませんでした(笑))

高いモチベーション(情熱)をもって困難や艱難を乗り越えていく(粘り強さ)はだれしもが魅力的に感じると思いますので、是非一度読んでみてください。

 

『やり抜く力』によって人生を豊かにできる人が増えることを祈ります。